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2010年3月 8日 (月)

登山時に必要な水の量は2Lで十分か?単独行の遭難予防の為に簡単な計算で考える。 

 登山の際は、よく『2Lの水を持て』と言われている(書籍などでも)が、そもそもそれは妥当なのだろうか?単独行は、1人で担ぐものが全てなので、たくさん持てば安心だが、水を1L増やせば1Kgは最低でも重くなる。出来れば少しでも軽くしたい。私自身は、ほぼ鵜呑みにして2L前後を持って行動しているが、その量の妥当性を検証してみる。

 先ず、身体が水分不足になるとどうなるか?血液の粘性を高めることになる。粘性が高まれば血液の流れが悪くなり、心筋梗塞などのリスクが高まる。低体温症への対策や寒さ対策にも身体の水不足は、マイナス要因である。また、夏場の水分不足は、熱中症になりかねない。自分が運ぶものだけの単独行では遭難の可能性も否定できない。
 水不足の恐ろしさは、白山書房の山の本54巻(05年冬)でも2編ほど掲載されている。
http://hakusan.outdoor.cc/SAMPLE/yamano54.html
1編はグループ(パーティー)、1編は単独行である。どちらも救助を求めるには至らなかったが、文面から苦しい思いが伝わってくる。

 さて、東京新聞「岳人」2008年9月号
http://www.tokyo-np.co.jp/gakujin/gak2008080801.html
によれば、1時間に失う水分は、次の式で表すことが出来るとされている。
1時間に失う水分=体重×行動時間×5
 実は、この式は、2月22日のブログ「登山に向いた軽量ハイカロリーな行動食を数値化して探す その3 遭難予防 登山中に必要なカロリーはどのくらいか編」で記した、
http://dougunogu.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-e96a.html
1時間に失うカロリー=体重×行動時間×5
と同じである。※双方の記事の監修は、同じ鹿屋体育大学の山本正嘉氏

 例えば、体重40Kg、荷物20Kgの人が1時間歩いたときの1時間に失う水分とカロリーは、60Kg×1時間×5=300。
 この条件で人は、目安として1時間に300mlの水分を失い300Kcalのエネルギーを消費することになる。
※目安の式なので「単位が合わないぞ」って突っ込まないように。

 体重40Kg、荷物20Kgの人ならば、2L=2000mlの水は、6.7時間、概ね6時間から7時間の量であることが分かる。但し、2Lの水を持って6時間から7時間歩く場合、余裕無しに近いと言える。
 体重50Kgで荷物20Kgなら1時間に350ml、体重60Kgで荷物20Kgなら1時間に400mlで、体重が10Kg増すごとに1時間当たり50ml必要な水が増える。2000mlの水は、それぞれ5.7時間分、5時間分になる。体重増しに伴い失われる水の量は多くなり、2000mlでの行動時間が少なくなることが分かる。
当然と言えば当然の話であるが、大きさが異なる(=体重が違う)AさんとBさんが同時に行動しても必要な水の量が異なるのでる。
 故に、誰もが一概に2Lの水を持てば十分の話にはならないが、2Lの水を基準にして、計画を立てることは概ね妥当だろう。

 登山計画を立てる場合、どのようにすればよいか?やはり、登山ルートを十分に調査して(水場の位置、アップダウンなど)、その上で自分が運べる水を含めた荷物の総重量を見極め、行動時間を算出し、先に上げた式を利用して考えるべきだろう。夏場なら増量もありだろう。
 水場の情報は、地図だけではなく、特に仲間から水を分けてもらえない単独行の場合は、小屋、キャンプ場など確かなところから入手したい。季節で水場が無くなる場合もあるし、何らかの事情で使えない状態(大腸菌による汚染など)になっている可能性もある(ネットは、更新されていない場合や古い話もあり、電話がベスト)。当然、行動中に状況が分かる場合もある。
 水場の情報がはっきりしない場合は、以前紹介した浄水器「ドリップデリオス2」などを持つのも利用できる水の範囲が広がるのでいいかも知れないが、全ての水に対応できない点に注意したい。
http://dougunogu.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-3d1a.html
 多くの登山用品、食品は軽量化された。容器の軽量化は出来たが、水そのものの軽量化は出来ていない。1L持てば1Kgの重量増し。2Lなら2Kgだ。そして、嵩も殆ど変えられない。恐らくはぺちゃんこ水筒が嵩と重量の限界だろう。


 吸水方法については、がぶ飲みではなく少しずつが、身体への吸収もよく(トイレの回数を減らせる)、身体への負担も少ないとされている。キャメルバッグが推奨らしいが、残念ながら私は使ったことはない。30分か1時間に1回、定期的な吸水で特に問題を感じたことはないからである。
 また、喉が乾いてから飲むのでは遅く、乾いていなくとも上記のように定期的に飲むようにしたい。その理由は、乾きすぎるといくら飲んでも喉の渇きが治まらないからである。これは身体が吸収するのに時間がかかる為であるらしい。幸い、登山中にはこのような経験はないが、夏場の自宅で「喉が渇いたけど後で」なんてやっているときに経験したことがある。

 汗を多くかく時期は塩分も不足するので、塩分も若干摂った方がよいかも知れないが、日本人は食事からの塩分が多く、元々塩分の摂りすぎの説もあり、水を飲むたびに塩分摂取の必要はないかも知れない。この点は、自分の身体と相談しながらか?(どう相談するかは分かりませんが、朝晩ちゃんと食べた場合はお昼におせんべい1枚とか、スポーツドリンクが好きな人はスポーツドリンクとか(^^;))。

 水は、無いと生命維持にも関わるので持たないわけにもいかず、必要な量も多く、ザックへ入れるものの中で、一番厄介なものかも知れないと思う(漏れると悲惨だし(^^;))。
 単独行は、1人で担ぐものが全てなので、遭難予防の為にも水場と運べる量を十分に考慮して事前の計画を立てたい。「何とかなる」では何時かは失敗=遭難もありえる。

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