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2011年11月30日 (水)

登山用(携帯)浄水器 大腸菌、ウイルスを使った浄水性能評価実験の論文を読む

 過去、登山用に使える浄水器として、
山での水の確保/浄水器 アーバンテック社ドリップデリオス2
を記した。
 これを選んだ理由は、MSRなどより軽い、そして価格である。
 性能面に関しては、現時点では、何の数値的な根拠もない『飲んで問題なかった』の個人の感想レベルである。
 ただ、私のような個人レベルでは、この手のものの数値評価は現実難しい。

 最近、浄水器全般の数値評価が気になり、ネットで調査を行った。
 すると、
 携帯用浄水器の浄水性能評価実験の論文を偶然発見した(東京衛研年報Ann. Rep. Tokyo Metr. Res. Lab. P.H., 51, 253-258, 2000)。

 この論文は、東京都立衛生研究所によるもので、発表は2000年。少々古い。
 内容は、商品名の記載はないものの、当時の市販品を買い上げて試験を行っている。
 試験内容は、大腸菌の除去、ウイルス(ポリオウイルスを使っている)の除去性能を調査している。当然、精密な測定器を利用して、数値的にどの程度除去出来たのかを明確にしている。
 ネット上に散見される『飲んで問題なかった』とか『コーヒーをろ過したら、コーヒーの色が少し残った』等のものではない。

 では、もっと新しい同様な論文がないのか?同研究所にはないようだ。
 国民生活センターのHPには、1997年6月6日付けのものであった(論文ではなく記事)。
http://www.kokusen.go.jp/news/data/a_W_NEWS_045.html
 他にグーグルの論文検索機能を使うなどして調査したが、現時点ではよりよい内容のものは発見出来なかった(有料文献は除く)。

 私としては、自社評価や、『飲んで問題なし』程度の個人の感想レベルでは、信用は出来ない。浄水器の製造者によっては、公的な機関へ調査を依頼した結果を記している場合もあるが、情報として不十分な場合が多い。
 やはり、第三者となる公的な機関による調査結果を、公的機関自身が公表するのが望ましい。勿論、公的な機関でも調査漏れはあり得るし、測定ミスなども存在するだろう。
 
 さて、東京都立衛生研究所の論文を要約すれば、
① ウイルス(ポリオウイルス)を完全に除去出来るものはない。
② 菌体よりも小さい孔径のフィルターを使用した浄水器は大腸菌を完璧に除去出来る。
としている。これは、あくまで2000年のレベル。
 ②については、特殊イオン交換樹脂、中空糸膜ろ過、セラミックフィルタを使ったものは有効であるが、これらを使わないもの(活性炭、サンゴ)は効果が乏しいようだ。
 また、小さい孔径のフィルターとは0.2μm以下が該当する。

 では、過去、このブログに記したアーバンテックのデリオス(ドリップデリオス2)はどうか?
 ろ過素材として、ポリスルフォン多孔質中空糸膜(孔径0.1μm)と記載しているので、0.2μm以下の基準は満たしている。この浄水器を買った当時も0.2μm以下の話しは知っていたが、この論文から裏づけが取れ、一安心である。 

 さて、実使用の場では、ろ過に加えて煮沸が望ましいとは思うが、山中で完璧な煮沸は割と難しい。
 その理由は、標高が高くなると沸点が低くなる、加えて燃料の使用量の制限もあり長時間の沸騰が行いにくいなどである。
 無頓着な人は、みんな飲んでいるから大丈夫の発想で、エキノコックスが含まれている可能性のある大雪山系の水を、十分な煮沸もせず飲んでいるようだ。エキノコックスは、ガンと同じく10年、20年の単位で健康への影響が出る。北海道以外では、熟知している医者もいないので調子が悪くなってから原因究明まで時間がかかるだろう。その間にどんどん蝕まれるのだ。
 本州なら多くの場合、下痢程度で済むかも知れないが、それでも縦走中に下痢では行動に大きな支障が出る。

 MSRからMIOX(マイオックス)浄水器が発売されている。これはろ過機能のない殺菌液を作る装置で、これを使えば、ウィルス、バクテリアなどを不活性化することが出来るとカタログ上は記載されている。
 まぁ、いろいろ併用すればより安全になると思うが、個人の安全管理の考え方になるだろう。



 ついでなので、「家庭用浄水器試験方法」JIS S 3201と言うものがある。
 これは、JISCのデータベースS3201へのリンク
に掲載されている。
 これは、家庭用水道水が対象なので、携帯用が含まれるか定かではない。
 日本浄水器協会が、
http://www.jwpa.or.jp/jwpa_tmp/jo_kikaku.htm
「家庭用浄水器試験方法」JIS S 3201に合致している製品(台所の蛇口につけるもの)を紹介している。購入の際は、合致している製品を買うべきであろう。

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