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2014年7月30日 (水)

2014年7月30日付け小説朝日新聞朝刊社説『子どもの貧困― ひとり親世帯を救おう』を読んでの感想

 2014年7月30日付け小説朝日新聞朝刊社説『子どもの貧困― ひとり親世帯を救おう』を読んでの感想。

以下感想。
>子どもの貧困率が、過去最悪の16・3%(2012年)に達した。子どもの6人に1人が、平均的な所得の半分を下回る世帯に暮らしている。

>母子世帯の母の8割は働いているが、仕事による年収は平均で180万円にすぎない。生活保護を受けているのは1割ほどだ。


 子どもの貧困とは何か?先ずは定義を明確にすべき。
 ウィキィによれば、『その国の貧困線(等価可処分所得の中央値の50%)以下の所得で暮らす相対的貧困の17歳以下の子どもの存在及び生活状況を言う』になっている。
 社説には記されていないが定義は、OECDだ。

 
 等価可処分所得とは何か?
 世帯年収800万円で4人世帯の場合、800万÷√4=400万円。
 一方、1人世帯の場合、800万円。

 厚生労働省のHP
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/2-7.html
によれば、平成21年の貧困線(等価可処分所得の中央値の半分)は112万円(実質値)、中央値は224万円になっている。

 貧困線112万円の母1、子1の年収、
 112万=X÷√1 
 年収X=112万円

 母1、子2の年収、
 112万=Y÷√2 
 年収Y=158万円

となる。

 年収112万円とは、月収10万以下。
 月に20日働いて、一日5000円。時給700円で7時間程度の労働時間。
 昨年、今年、特に首都圏では時給1000円でも人が集まらないなんて話がある。自然、改善.....??
 世の中、貧困線以下で働く世帯の年収だけではなく、高所得者(例えば朝日新聞のような平均江年収1300万円)の収入も上がるのだ。
 
 はっきり言おう。
 このような定義の貧困では、どんな努力をしようが、絶対に貧困はなくならない。

 現実存在はしないが、次のような2世帯だけの国を仮定する。 
 ・年収1兆円で母1、子1の場合、
  等価可処分所得は1兆円。
 ・年収1000億円で、母1、子1の場合、
  等価可処分所得は1000億円。
 この2世帯だけの貧困線は、1.1兆円の半分5500億円。
 年収1000億円でも貧困扱いだ。
  

 OECD定義における子どもの貧困の対策は、
① 高所得者の年収を抑える低所得者との格差を是正する
② 高所得者が子どもを増やす。あるいは収入のない家族を招きいれる。

 年収1300万円で、子供が1人の等価可処分所得は、
 1300/√1=1300万円
 子供2人なら、1300/√2=919万円

 高所得者は、何も子作りに励まなくてもよい。貧困世帯から積極的に養子縁組してもよいのだ。
 更に、日本の場合、核家族化も原因ではないか?
 世帯収入のない祖父、祖母も一緒に生活すれば、等価可処分所得も下がる。


>ただ、どこもメンバーの献身的な努力に支えられているのが実情で、運営は厳しい。

 しかし、メンバーの生活が豊かになるようレベルならば、メンバーは貧困者にその仕事を譲るべきであろう。


>わが子や孫だけでなく、よその子にも出来る範囲で手をさしのべる。社会で子どもを育てるために、そういう仕組みがあっていい。

 本当に社説一味として、そう思うなら、消費税10%時の新聞に対する軽減税率適用を取り下げよ。上記した養子縁組でもよい。数値目標を出し有言実行だ。

 ところで、世界に目を向ければ、餓死レベルの完全なる貧困がある。
 http://ja.wfp.org/hunger-jp/stats
によれば、世界の8人に1人が飢餓で、世界の飢餓人口の65%は7つの国(インド、中国、コンゴ民主共和国、バングラデシュ、インドネシア、パキスタン、エチオピア)に集中しているらしい。ソマリアの記載はない。

 内閣府のHPの
http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h25honpen/b1_03_03.html
に子どもの相対的貧困率の国際比較(OECD加盟国)のグラフが掲載されている。
 このグラフには、飢餓とされるインド、中国、コンゴ民主共和国、バングラデシュ、インドネシア、パキスタン、エチオピアは掲載されていない。
 飢餓なら、突出していてもおかしくないはずだが......。

 経済産業省のHP
http://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/oecd/html/
によれば、加盟国は僅か34か国。
 加盟国は、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、フィンランド、スウェーデン、オーストリア、デンマーク、スペイン、ポルトガル、ギリシャ、アイルランド、チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロヴァキア、エストニア、スロベニア、日本、アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ、オーストラリア、ニュー・ジーランド、スイス、ノルウェー、アイスランド、トルコ、韓国、チリ、イスラエル。
 子どもの貧困の定義には、多くのOECD非加盟国は対象外なのだ。 

 OECDの三大目的は、①経済成長、②貿易自由化、③途上国支援なので、OECDが子どもの貧困率を定義して、OECD加盟国を対象に順位を付ける行為は、OECDの本来の目的から離れ、暇なOECD職員が自ら仕事を捻出しているとも取れる。
 OECDが行うべきは、非加盟国の子どもの貧困率を明らかにして、加盟国と大幅に差があるようであれば、その格差を是正する政策をOECD加盟国で立案・実行すべきであろう。
 OECD加盟国だけの発表では、飢餓のような本当の貧困を見えなくしてしまう。


 
>この数字は、先進国の中では最悪クラスだ

 社説では、こう記している。
 OECD加盟国の中で、所得格差が大きいだけ。
 表現の自由とは言え、定義を明確にした上で語って欲しいものだ。

 

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